【完全解説】積立NISAの複利を超やさしく解説|「いつ」「どう」効く?💴

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積立NISAのキモは「長期・積立・分散」と「複利」。この記事では、複利がいつ・どう効くのかを、初心者にも伝わる具体例とQ&Aで丁寧に解説します。

目次

  1. 積立NISAとは?
  2. 複利とは?単利との違い
  3. 複利は「いつ」効くの?タイミングの正体
  4. 利益で口数は増える?それとも基準価額が上がる?
  5. 基準価額は人によって違う?
  6. 複利は1年待たないと効かない?
  7. 年利5%の「0.0137%/日」は実際は毎日変わる?
  8. 具体例で理解:毎日・毎月・毎年の複利の差
  9. なぜ「毎月積立」で複利がより効くのか
  10. よくある質問(FAQ)
  11. まとめ

1. 積立NISAとは?

積立NISAは、少額からの長期・積立・分散投資を非課税で応援する制度です。対象となる投資信託などを毎月コツコツ買い付け、運用益が非課税になるのが大きな特徴。長期でじっくり資産形成したい人に向いています。

2. 複利とは?単利との違い

複利は、増えた利益を元本に組み込み「利益にも利益がつく」仕組み。
一方の単利は、最初の元本に対してだけ利息がつき続けます。

イメージ
・単利:10,000円に毎年5%=500円が毎年ずっと同じように増える
・複利:10,000円→10,500円になったら、翌年は10,500円に5%(=525円)がつく

この「500円(前年の利益)にも利息がつく」部分が複利の核心です。

3. 複利は「いつ」効くの?タイミングの正体

投資信託の基準価額は毎日変動します。積立NISAの多くのファンドは分配金を出さずにファンド内で再投資するため、利益が出た時点で事実上すぐに元本へ組み込まれ、翌日以降の値動きに反映されます。

つまり、「年に1回まとめて再投資」ではなく、日々の値動きの中で連続的に複利が働いていると考えてOKです。

4. 利益で口数は増える?それとも基準価額が上がる?

積立NISAの対象ファンドの多くは「自動的にファンド内で再投資」するため、一般的には口数は増えず基準価額が上がる形で利益が反映されます(=口数×基準価額が増える)。

一部のファンドには「分配金再投資コース(分配金で口数を買い増す)」も存在しますが、積立NISAの主流は分配金を出さずに内部で再投資→基準価額に反映です。

5. 基準価額は人によって違う?

基準価額はファンドごとに1つ、全員共通です。人によって異なるのは保有口数(=いつ・いくらで買ったか)。同じ1万円でも、基準価額が安い日に買えば多くの口数を、高い日に買えば少ない口数を取得します(=ドルコスト平均法)。

6. 複利は1年待たないと効かない?

いいえ。複利は常に発生しています。説明の便宜上「年利◯%」と表現しますが、実際には日々の値動きが積み重なって複利が効くイメージです。

7. 年利5%の「0.0137%/日」は実際は毎日変わる?

はい。実運用では日々の変動率はバラバラです。
机上のモデル:初期元本 × (1 + 年利/365)日数
実際の市場:初期元本 × (1 + 当日変動率) × (1 + 翌日変動率) × ...
その掛け算の連続が長期で「平均◯%」に収束していく、という考え方です。

8. 具体例で理解:毎日・毎月・毎年の複利の差

同じ年利5%を仮定しても、複利の掛け方(頻度)が増えるほどわずかに有利です。

初期元本期間年1回複利月1回複利日1回複利(365日)
10,000円20年約26,532.98円約27,126.40円約27,180.96円

差は小さく見えますが、長期×積立になるほど効いてきます。

9. なぜ「毎月積立」で複利がより効くのか

  1. 土台(元本)が増え続ける:毎月お金を足すので、複利がかかる「本体」が大きくなる。
  2. 時間分散:高い日には少なく、安い日には多く買うことでリスクをならす(ドルコスト平均法)。
  3. 非課税で再投資:本来課税される運用益も非課税で丸ごと再投資でき、複利の効きが加速。

イメージは雪だるま。転がしている間も毎月雪を足していくので、膨らむ速度がどんどん上がります。

10. よくある質問(FAQ)

Q1. 元本10,000円の年利5%で「評価額10,500円」となった場合の、の500円が複利ですか?

その500円は「その年の利益」です。翌年以降は10,500円全体に利回りがかかるので、その500円にも利益が乗る──この「利益に利益がつく」部分が複利の本質です。

Q2. 複利は1年経たないとつかない?

いいえ。日々の値動きの積み重ねで、実質的に常に複利が働いています。

Q3. 利益の再投資のタイミングは?

多くの積立NISA対象ファンドはファンド内で自動的に再投資する仕組み。基準価額の上昇として反映され、投資家が特別な操作をする必要はありません。

Q4. 利益で新しい口数を買っているの?

一般的には口数はそのままで、基準価額が上がることで評価額が増えます(分配金を出して再投資で口数が増えるタイプもありますが、積立NISAでは少数派)。

Q5. 基準価額は人によって違う?

違いません。基準価額はファンドごとに1つで全員共通。人によって違うのは保有口数(買ったタイミングと金額)です。

Q6. 「年利5%=毎日0.0137%」は実際に固定?

いいえ。実際の市場では日々の変動率は毎日変わるため、掛け算の連続で最終的な結果が決まります。

11. まとめ

  • 積立NISA:非課税×長期×積立で複利の力を最大化。
  • 複利:利益を元本に組み込み「利益にも利益がつく」。
  • タイミング:多くのファンドは内部で自動再投資→基準価額上昇として日々反映。
  • 基準価額:全員共通。違うのは保有口数
  • 毎月積立の妙:土台が増え続け、時間分散も効くので複利の効きがさらに強まる

「難しい計算」はファンド内でやってくれます。私たちは続ける仕組みを作ることに集中しましょう。

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